「あなたは今、登りたい山を見つけていますか?」
経営者やリーダーとして日々忙しく働いていると、目の前の仕事をこなすことが優先され、「自分は本当はどこへ向かいたいのか」を考える時間が少なくなりがちです。
売上を伸ばす。組織を大きくする。新しい事業を始める。スタッフを育てる。
こうした目標も大切ですが、その前に必要なのが、自分にとっての「登りたい山」を決めることです。
ここでいう「山」とは、人生や経営を通じて実現したい未来のことです。
目指す場所が明確になれば、何を選び、何をやめ、どこに時間を使うべきかという判断もしやすくなります。
この記事では、「登りたい山」という比喩を通じて、経営者やリーダーが自分の目標・ビジョンを明確にし、行動につなげるための考え方を整理します。
「登りたい山」を決めることが、目標設定の出発点
目標設定というと、売上や利益、店舗数、人数などの数値を思い浮かべる方も多いでしょう。
もちろん数字は重要です。
しかし、数字だけを設定しても、その先にある「なぜ、それを実現したいのか」が曖昧なままでは、途中で迷いやすくなります。
本当に重要なのは、
- 自分は何を大切にしたいのか
- どんな未来を実現したいのか
- 誰とその未来をつくりたいのか
- その未来によって誰を幸せにしたいのか
という問いに向き合うことです。
目標は、単なる達成項目ではありません。
自分がどの山へ登るのかを決めることが、人生と経営の方向性を定める第一歩です。
目標が決まらないと、毎日が「繰り返し」になりやすい
私自身、経営者として壁にぶつかるたびに、不安や焦りを感じていた時期がありました。
「このままでいいのだろうか?」
「もっと何かできるのではないか?」
目の前の仕事を一生懸命こなしていても、なぜか前に進んでいる実感がない。
その理由の一つは、自分が本当に登りたい山を決められていなかったことでした。
目的地が決まっていない状態では、忙しく動いていても、それが未来につながっているのか判断できません。
毎日同じ時間に起き、同じように仕事をして、一日が終わる。
目標がないまま行動を繰り返していると、新しい価値を生み出すための意思決定も難しくなります。
人生の時間は有限です。
だからこそ、「何を目指すのか」を決めることには大きな意味があります。
「登りたい山」を決めるとは、自分の人生を選ぶこと
登りたい山を決めることは、言い換えれば自分の人生を自分で選ぶことです。
誰かが決めた正解をそのまま追いかけるのではなく、自分自身が大切にしたいものを基準に道を選ぶ。
これは簡単なことではありません。
「環境が整ってから」
「スタッフが成長したら」
「もう少し余裕ができたら」
そう考えて、一歩を踏み出せないこともあります。
しかし、環境が変わるのを待っているだけでは、未来はなかなか変わりません。
大切なのは、
勇気を持って、自分で選び、行動すること。
人生は「思った通り」になるのではなく、思い、行動した結果によって変わっていくものです。
未来を変えたいのであれば、日々の行動を変えていく必要があります。
経営者が「登りたい山」を見つけるための4つの問い
すぐに明確な答えが出なくても構いません。
自分の心に問いかけながら、少しずつ目標を言葉にしていくことが大切です。
1.自分は何を大切にしたいのか?
仕事、家族、仲間、お客様、成長、社会への貢献など、自分が人生で大切にしたい価値観を書き出してみます。
2.どんな未来を実現したいのか?
「会社を大きくしたい」という手段ではなく、その先にどんな状態を実現したいのかを考えます。
3.誰とその山を登りたいのか?
一人で実現する未来なのか、スタッフや仲間と実現したい未来なのか。
目標を考えるときには、「誰と」という視点も重要です。
4.その未来を実現したとき、誰が幸せになるのか?
自分だけでなく、お客様、スタッフ、家族、地域、業界など、目標の先にいる人まで考えてみます。
こうした問いを繰り返すことで、「自分が本当に目指したい未来」が少しずつ見えてきます。
目標は、すぐに見つからなくてもいい
登りたい山を探すペースは、人によって違います。
すぐに見つかる人もいれば、時間をかけて少しずつ見つけていく人もいます。
焦る必要はありません。
時には立ち止まり、自分自身と向き合う時間も必要です。
重要なのは、見つからないからといって考えることをやめないことです。
自分の価値観や未来について考え続けること自体が、人生と経営の軸をつくっていきます。
「登りたい山」は一つでなくてもいい
人生の中で、目標は変わることがあります。
一つの山を登り終えたら、次の山が見えてくることもあります。
事業の成長、組織づくり、人材育成、家族との時間、社会への貢献。
人生には、複数の山があっても構いません。
重要なのは、今の自分がどの山に向かっているのかを理解していることです。
目的地が分かれば、今やるべきことの優先順位も見えやすくなります。
困難は「登るべき山」を諦める理由ではない
山登りには、険しい道や予想外の天候があります。
人生や経営も同じです。
計画通りに進まないこともあれば、予想していなかった問題が起きることもあります。
しかし、困難を乗り越える経験によって、人は成長していきます。
重要なのは、困難が起きたときに、
「この山は登る価値がない」
とすぐに諦めるのではなく、
「この山を登るために、何を変える必要があるのか」
と考えることです。
目標が明確であれば、壁にぶつかったときにも原点へ戻りやすくなります。
一人ではなく、仲間と山を登る
経営者が目指す未来は、一人だけでは実現できないことも少なくありません。
組織をつくるのであれば、スタッフや幹部、ビジネスパートナーなど、共に進む仲間が必要です。
だからこそ、
「自分は誰と山を登りたいのか?」
という問いも重要になります。
価値観を共有できる仲間がいれば、困難な場面でも支え合い、前へ進むことができます。
そして経営者には、自分が目指す山を言葉にし、仲間と共有する役割があります。
「どこへ向かうのか」が分からなければ、組織は一つの方向へ進むことができません。
山頂に着いたとき、次の目標が見えてくる
苦労して山を登り切ったからこそ、山頂から見える景色には価値があります。
目標を達成した経験は、自信や成長につながります。
そして、一つの目標を実現すると、新しい目標が見えてくることもあります。
つまり目標設定は、一度行って終わりではありません。
目標を決める
↓
行動する
↓
困難を乗り越える
↓
達成する
↓
次の山を見つける
この繰り返しによって、人生も経営も前へ進んでいきます。
私にとっての「登りたい山」
私自身にとっての登りたい山は、
「美容業界の夜明けを実現する」
ということです。
美容業界で働く人が、自分の仕事に誇りを持てること。
より良い職場、より良い人間関係、そしてより良い人生を実現できる道筋をつくること。
美容に携わる人たちが、世の中に価値と希望と勇気を与えられるようになること。
その未来を実現するための一つの手段として、ダイヤモンドリーダーズアカデミーを立ち上げました。
私自身も、まだ山の途中です。
だからこそ、学び、行動し、仲間と共に成長しながら、目指す未来へ進んでいきたいと思っています。
まとめ|目標を決めることは、人生と経営の方向を決めること
「登りたい山」を決めることは、単なる目標設定ではありません。
それは、
- 自分は何を大切にするのか
- どんな未来を実現するのか
- 誰と進むのか
- 何のために行動するのか
を明確にすることです。
目標が決まれば、日々の選択にも基準が生まれます。
逆に、目的地が曖昧なままでは、忙しく働いていても、自分が本当に進みたい方向へ進んでいるのか分からなくなります。
まずは、一度立ち止まって問いかけてみてください。
「自分が本当に登りたい山は何だろう?」
すぐに答えが出なくても構いません。
その問いを持ち続け、自分自身と向き合い、そして小さな一歩を踏み出すこと。
そこから、自分自身の人生と経営が始まります。
よくある質問
経営者はどのように目標を決めればいいですか?
まず、売上や規模などの数値目標を決める前に、「何を大切にしたいのか」「どんな未来を実現したいのか」を考えることが重要です。そのうえで、その未来を実現するための具体的な目標へ落とし込んでいきます。
目標が見つからない場合はどうすればいいですか?
焦って答えを決める必要はありません。自分の価値観、これまで心が動いた経験、実現したい未来について定期的に考える時間をつくりましょう。考え続けることで、少しずつ方向性が見えてきます。
目標は途中で変えてもいいですか?
構いません。人生や事業の状況が変われば、目指す未来も変化します。大切なのは、今の自分がどこを目指しているのかを定期的に確認することです。
経営者の目標をスタッフに共有する必要はありますか?
組織として同じ未来を目指すのであれば、共有することが重要です。経営者がどこへ向かいたいのかを言葉にすることで、スタッフも自分の仕事と会社の未来を結びつけやすくなります。




